スピーカーの購入!憧れのトールボーイ/ネットワークオーディオの構築(8)
オーナーズブログ「ネットワークオーディオ構築編」について説明していきます。
前回までの時点で、FLACをWAVやALAC(アップルロスレス)にデコードするソフトウェア「dBpoweramp music converter」について紹介しました。
今回はいよいよ、スピーカーDALI IKON5MK2 を購入した経緯について説明していきます。
まず、皆さんのほうがよくご存知だと思いますが、
スピーカー単体、プリメインアンプ単体でシステムを組んでいくのではなく、オーディオシステム全体をみて、自分にとって好みの音が出せる組み合わせを選択することが求められます。
それは、他人がどう感じるかではなく、自分がどう感じるかのことのほうが重要なのです。
ただ、だからといって闇雲にシステムを組んでしまうと失敗してしまうこともあります。音の好みを選ぶことも重要ですが、性能に見合った機器選びや用途にあった機器選び、機器同士の相性なども最低限、考えおかなければいけません。
このスピーカーの性能をいかんなく発揮できるアンプはどれなのか、自分の用途はプリメインアンプなのか?それともAVアンプ(ホームシアター)なのか?、このスピーカーと相性の良いアンプはどれなのか?などなど。
それ以外にもオーディオに精通すればするほど機器選びで悩まなければいけない点はたくさん増えてきます。
しかし、オーディオ初心者の僕がメーカーごとの音の傾向や機器の相性などを知ろうはずもなく、やはり店員さんのアドバイスをもとに選んでいく必要がありました。事前に候補として選んだスピーカーは、以下で紹介する3台です。
3台とも、ヨドバシアキバに展示されていたので、すべて試聴させていただきました。 僕が持参していった曲は、湯川潮音の「明日になれば」 と 柴田淳の「隣の部屋」です。
僕は主に日本人の女性ボーカリストを聴くことがほとんどなので、ボーカルが良く聴こえて、高音(特にアコースティックギターの音色)がキレイに出せて、聴き疲れしないスピーカーを絶対条件として挙げていました。
以下でそれぞれのスピーカーの感想を書いていますが、完全に僕個人の意見なので決して鵜呑みにはしないようにお願いします(笑)。
■DALI LEKTOR6 (ペアで約12万円~)
DALI LEKTOR6 はネットワークオーディオの構築を考え始めた当初から候補に入れていたスピーカー。側板がウォールナットで化粧されているので、デザインも比較的、好きなタイプです。組み合わせて聴いたアンプは、DENON PMA-1500SE です。
聴いてみた印象としては、包み込まれる感じという表現でわかるでしょうか(笑)。その空間にいることがとても心地良く感じられるスピーカーでした。
少し古ぼけたレトロ感のある音色を出します。柴田淳の「隣の部屋」がもっともよく聴こえたのは、このDALI LEKTOR6 でした。また、アルパ奏者である上松美香の「生まれゆく時の中で」もこのスピーカーとの相性が抜群でした。
■JBL STUDIO5 570CH (ペアで約12万円)
2つめの候補として挙げたのは、JBL STUDIO5 570CH です。このスピーカーは、トールボーイでは一般的な長方形デザインではないところが気に入っていたので、大本命としてピックアップしていました。JBL はアメリカのメーカーです。
JBL といえば、伝統的なホーン型スピーカーが特徴です。初めてJBLのスピーカーを聴いてみた印象としては、音がワイドに広がっていく感覚を覚えました。大音量で聴いたらどれだけ気持ちいいだろうかと思いました。
しかし、僕の未熟な耳ではこのスピーカーの特徴をハッキリと捉えることができませんでした。バランスがよく取れていて、あらゆるタイプの音楽を鳴らせそうな気がしましたが、僕がよく聴く音楽で考えたときに、プラスアルファの持ち味が感じられませんでした。
なにより、実物のデザインが思ったよりも好きになれませんでした。カラーはレッドチェリーで、いかにもアメリカらしい色合い。我が家のパインを主材としたインテリアには赤味が強すぎて合わないような気がしました。
それがこのスピーカーを却下した大きな要因ともなっています。僕にとって、スピーカーのデザインはとても重要なのです。
■B&W 684 (ペアで約11万円~)
B&W(Bowers & Wilkins) はイギリスのメーカーです。求める価格帯で、女性ボーカリストが良く聴こえるスピーカーを教えて欲しいと店員さんにアドバイスを求めたら、このスピーカーを紹介してくれました。
ブラック系の女性ボーカルとの相性は良いとのこと。僕も実際に試聴してみましたが、ボーカルの声がハッキリと前面に突き出してくるような感覚を覚えました。楽器の音も迫力がありました。肉厚とでも表現するのでしょうか。
僕にとっては悪くないスピーカー、いやむしろ、好みのタイプのスピーカーに近いと感じました。
この3機種で迷って、ヨドバシアキバで6時間ぐらい聴き比べをしました。ブースを占領していたわけではありませんが、我ながら迷惑な客だと思いました(笑)。
けれど、安い買い物ではないのでここで失敗することはできません。 何時間もかけて選ぶ必要があったのです。
上記3機種の中では、やはりDALI LEKTOR6 がもっとも好みの音を出していましたが、湯川潮音の曲を聴いたときに高音域で若干、キンキンしすぎているかなという印象を受けました(あくまで僕個人の感覚的な感想です)。
できることなら、聴き疲れしないスピーカーを選びたい。だとすると、ボーカルが得意なB&Wになるのだろうか。
僕は迷いました。
国が違えばスピーカーが発する音の個性が違うのも当然です。僕はふと、他のスピーカーにも目をやってみました。その時に、僕の目に飛び込んできたスピーカーこそが、今回購入することになった、
なぜそのスピーカーに目がいったのか。
デザインが美しいと思ったからです。
スピーカーのデザインで選んだなんて言ってしまうと、オーディオ通の方が聞けば「音楽は箱(エンクロージャー)のデザインで聴くものではない」などと怒られてしまいそうですが、
そう信じて試聴してみたところ、高音域の音色は確かに美しい。
繊細さを感じます。アコースティックギターの音色がハッキリと聴こえて、音がとてもキレイ。その代わり、低音域はちょっと弱い。高音域の多い湯川潮音の「明日になれば」を聴くには最適だけど、やや低音の効いた柴田淳の「隣の部屋」を聴くにはしばし物足りなさを感じます。
重低音を効かしたロックも若干、厳しいかもしれない。人によっては、高音域のシャリシャリ感が、軽すぎて物足りないと感じる方もいそうです。
ただ、自分がよく聴いている音楽には非常によくマッチしている。聴く音楽のほとんどが女性アーティストで、しかもバラード系ということもあり、低音をボンボンと効かせる必要性は感じていないからです。
なにより、IKON5MK2 のデザインがとても気に入っています。
デノンの店員さんに交渉したところ、1本75600円のところを、72000円まで下げてくれるとのこと。しかし、僕は高すぎると首を縦には振りませんでした。
すると、今度は70000円にまで下げくれるといいます。2本で14万円。価格.com の最安値では 67000円ですが、ポイントがつきません。しかし、ヨドバシの場合は10%ポイント還元があり、そのポイントが 14000点。
つまり、IKON5MK2 を 12万6000円で買えることになります。となると、価格comで買うよりは相当安くなります。僕は思い切ってこのスピーカーを買うことに決めました!
次回は、そのDALI IKON5MK2 の外観レビューをしていきたいと思います。