情報分電盤(弱電盤)の設置検討/契約から着工まで

2011年8月中旬~10月/情報分電盤の設置を検討

 

新築で家を建てるなら絶対に実現させたいと思っていたのが情報分電盤の設置です。広義には、弱電盤ともいいます。

情報分電盤と聞いても「ハテナ?」という方も多いと思うので簡単に説明すると、インターネットをするのに必要となる機器(ルータ、モデム、ハブ、ONUなど)やテレビ関連機器(分配器、ブースターなど)をひとつの場所に集約・収納する箱みたいなものです。

 

代表的な分電盤として、河村電気の「放熱機器収納キャビネット」があります。みなさんも会社とかでよく見たことがありますよね。最後に会社を出ることが多い方は、ブレーカーを落とすときにこのような弱電盤を開けて電源を落としているのではないでしょうか。

 

この収納キャビネット内にインターネット関連機器やテレビ関連機器を収納し、一箇所で集中管理することによって、メンテナンスの容易性、効率性をアップさせるだけではなく、
将来の配線の変更に対しても柔軟に対応することができるようになります。

その他にも、電話線、LANケーブル、同軸ケーブルなど乱雑になりやすいケーブル類もまとめて収納できるので、

 

・室内がゴチャゴチャしにくい

・ケーブルにホコリがたまりにくい

・室内が掃除がしやすくなる

・結果、スッキリ・キレイなお部屋を維持できる

 

などのメリットを享受できます。

この情報分電盤から各部屋にケーブルをひっぱっていけば、どの部屋でもインターネットやテレビが楽しめるし、電話のモジュラージャックなども設置することもできます。

いまや無線LANの時代なので、「無理に有線LANをつける必要はないのでは?」とか「あんまりパソコンはやらないんだよね」という方にはそれほど必要性は感じられないかもしれません。

しかし、有線LANの速度安定性セキュリティ簡便性を重要視している方や、リビングに煩雑なケーブル類を見せないようにしたいと思っている方には、是非とも情報分電盤の設置をオススメします。

無線LANの時代とはいえ、

 
すべての家電が無線LANに対応しているわけではありません。

 

テレビ、ハードディスクレコーダー、ブルーレイ、ネットワークオーディオなど、最新機種では無線LANに対応していたとしても、少しでも古い機種になると有線LAN にしか対応していません。最悪の場合、LAN端子すらない機種もあったりします・・・(笑)。

そういった家電やAV機器を最大限に活用するなら、各部屋へのLAN端子の配備は必須です。

とりあえずLANケーブルさえ各部屋に回しておけば、無線LAN非対応の製品でもインターネットに接続できるようになりますし、WiiやPSPのようなネットワーク対応型ゲームで遊ぶ場合にもネット接続設定が簡単になります。

 

では、実際に情報分電盤にはどのような種類があるのかを説明していきます。情報分電盤の設置には、主に二つの方法があります。

 
ひとつは、パナソニックから販売されているまとめてネットマルチメディアポートSを利用する方法です。

 

これらの情報分電盤を利用する場合、クローゼットの中に分電盤を設置し、そこにONUやルータをまとめて置いておくことができます(上画像、パナソニック公式サイトより拝借)。

ただし、分電盤自体にルータやONUを収納するスペースはないため、クローゼット内に棚などを設置して、そこにネットワーク機器を置いて使用しなければなりません。

お手軽に導入できる反面、フリーボックスの分電盤よりも余分にスペースを取られてしまいますし、機器がふえれば当然、棚の上もごちゃついてきます。LANケーブルや電源ケーブルなども露出した状態になるため、見た目にスッキリとはいかなくなるでしょう。

 

これら、まとめてネットマルチメディアポートSのデメリットとして以下の4点が挙げられます。

 

1
筐体サイズが決まっているため、ONU、ルータなどをまとめて収納できない

2
情報分電盤内のどこか1箇所が故障した場合、修理・交換がしづらい
分電盤の本体を修理に出すことになるためメンテナンス性が悪い

3
コストが高い
。100base-TX対応のものならまだしも、ギガビット対応のマルチメディアポートはまだまだコストが高い(←時が経てば安くなるかも)

4
拡張性がない。機器を増やせば増やすほどゴチャついてくる

 

次に、情報分電盤を設置するもうひとつの方法として、

 
分電盤のフリーボックスを用意し、その中に必要なネットワーク機器やケーブル類を収納していく方法です。

 

ネットワーク構成をある程度自分で考えなくてはいけないので、家庭内LANを構築できるぐらいのネットワークの知識とパソコンの知識が必要になってくる分、マルチメディアポートに比べると手軽に導入しづらく、ひと手間かかるのが難点です。

その代わり、導入したときのメリットは大きく、見た目にスッキリさせることができるだけではなく、メンテナンス性が格段によくなります。

 

以下写真は、マイホーム完成後の分電盤フリーボックスの設置例です。

ウォークインクローゼットに分電盤を設置し、その中にネットワーク機器やテレビ分配機、ブースターなどを詰め込んでいます。

 

情報分電盤内にネットワーク機器を収納するにあたって1点だけ注意しておきたいことは
放熱性です。

熱をもちやすいネットワーク機器を熱の逃げ場の少ない分電盤内に収納するわけですから、分電盤フリーボックスには、放熱するためにスリット(穴)がなくてはなりません(上図参照)。

また分電盤本体の設置位置を、熱のこもりにくい場所(風通しの良い場所など)に配置してあげるとなおベターでしょう。

特に、熱をもちやすいスイッチングハブやハードディスクなどを分電盤内に入れる場合には、製品自体を熱を持ちにくいものに買い換えるとか、耐熱温度が50度以上の製品を選ぶなどの熱対策の工夫もしっかり考えて設置しましょう。

 

配線周りがスッキリすると部屋の中がすごく気持ちいいので、是非とも情報分電盤の設置をオススメします。

アパートに住んでいた頃は、ゴチャゴチャした配線を見るたびにうんざりしていましたが、いまは机の下がスッキリしていて毎日が快適です。

なにより、掃除がしやすくなるのは主婦にとっても大きなメリットだと思いますよ!

 

私はパソコンのことはよくわかりませんが、夫が詳しいのでお任せしました。おかげで、我が家にはパソコンのケーブル類が目に見える場所になくてスッキリ!
 
 
 

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