屋根工事(2)/屋根裏の通風「DUROVENT」/建築日記51日目

2012年1月11日(水)/屋根工事

 

スウェーデンハウス工事51日目。

前回までの時点で、24時間換気システムの工事まで進みました。

今回は、昨日の屋根工事の続きを説明していきます。

 

遠目から見ると、瓦屋根の大部分が完成していますが、屋根の頭頂部にあたる大棟部がまだ取り付けられていないようです。

 

我が家は、屋根勾配が大屋根が6寸勾配、下屋根(げやね)が4寸勾配になっています。屋根の勾配にメリハリをつけたかったためです。4寸勾配より6寸勾配のほうが傾斜角度がきつくなっています。

 

正面からみると勾配の違いがもっとよく分かります。

 

妻側の先端に取りつける丸い瓦が現場に置いてありました。この丸い瓦のことを巴瓦(ともえがわら)というそうです。古くは、この丸い部分に巴の紋章をつけたことに由来しています。もちろん、日本限定の呼称だと思いますが。

また、屋根のてっぺん(棟)の部分に取りつける瓦も置いてありました。こちらは、棟瓦(むねがわら)、もしくは冠瓦(かんむりがわら)と呼ばれます。

 

棟瓦は、桟木(さんぎ)に打ち付けられた棟金具で固定します。

 

足場にのぼって下屋根を見に行ってみると、下屋根の棟瓦はとりつけられていました。それと、雪止め金具も取り付けられています。

 

とても鮮やかな瓦です。瓦は、スーパートライ110サンレイナチュラルレッドを使用しています(詳しくは、「屋根材の決定」を参照)。クロアチア風の屋根に憧れてオレンジの屋根を採用しました。晴れの日と曇りの日とではまったく違った表情をみせてくれる瓦です。

屋根の上には、棟瓦を固定するために使うと思われる桟木が置かれています。

 

妻側の側頭部にある瓦です。この瓦のことをけらば瓦と呼びます。けらばとは、切妻屋根の、妻側の端部のことを指しています。この部分がビスケットみたいでかわいいから、この瓦を選んだといっても過言ではありません!

 

雨漏りの原因のひとつになりやすい、大屋根と下屋根を繋ぐ谷部には、ステンレスの板金が取り付けられています。その板金の下には、防水対策用の屋根下葺材(ルーフィング)が見えています。

 

妻側には、破風板が取り付けられていました。この破風板の上から、クラボウクランセリートという窯業系の化粧材が取り付けられます。クランセリートは、耐久性、耐凍害性に優れた不燃外部化粧材です。

 

庭に置いてある廃材置き場には、瓦を割った破片がたくさん入っていました。

 

室内に入ってみると、下屋根の天井部分に、屋根通風用に用いられるDUROVENTという製品が取り付けられていました。

調べてみたところ、日本で製造されているものではなく、ADO Productsという海外企業の製品を使っているようです。DUROVENTの「vent」を日本語訳すると「通風・通気」という意味になります。

 

これは、のちの工事で天井ブローイングという、断熱材を吹き付ける工事を行うのですが、断熱材の厚みは300mmほどもあるので、天井裏が断熱材が一杯になってしまいます。そうなると外気がまったく入らなくり、屋根裏に湿気がたまってしまいます。

それを回避するために用いられるのがDUROVENTで、新鮮な空気を取り込み、換気ができるようにしています。DUROVENTは、ポリスチレン素材でできていて、衝撃に強い、断熱効果が高い、無味無臭、電気を通さないなどの特徴があります。

 

このDUROVENT、室内にはまだまだたくさん置いてありました。これから取りつけていくものと思われます。

 

そして、DUROVENTを押さえつけている白い発泡スチロールみたいにみえるアイテムで、天井裏の断熱材が外に出ないように、押さえの役割を果たしています。

 

ちなみに、天井ブローイング工事が行われると、以下写真のように屋根裏が断熱材でいっぱいになります。

 

以上で、屋根工事パート2の説明は終了です。

 

次回は、エアコン配管工事について説明していきます。

 

屋根工事はまさか施主が屋根に登るわけにもいかないので業者さんを信頼するしかありません。屋根が汚れている箇所は最終的に清掃をしてくれます。
 
 
 

総計 総計
昨日 昨日
今日 今日