屋根工事(1)/引っ掛け桟工法、屋根下葺材、ルーフィング
スウェーデンハウス工事50日目。
前回までの時点で、上棟打ち合わせが完了しています。
今日は、いよいよ屋根工事です。今日は工事はお休みと聞いていたので、お昼休みに見に行くべきかどうか葛藤しているところにわかなちゃんから電話が!
なぬ!?行かないわけには行きません。猛ダッシュで現場へ自転車を走らせます。加納瓦店という瓦工事業者さんが5人、電器工事屋さんが2人きていました。
現場監督さんから屋根工事は最低でも2日はかかると聞いていたので、「明日も屋根工事をするんですか?」と聞いてみると、「一応、今日中に終わらせる予定だよ。今日はメンバーも5人いるからね!」と教えてくれました。
屋根の上にはすでに瓦がのっています。
近づいてアップで撮ってみました。手前に見えているハシゴから滑車を使って、瓦を屋根の上にあげていきます。
足場の1番上まで登ってきました。う~ん、壮観です。屋根の上には、田島応用化工株式会社の「ライナールーフィング ラムダ」という屋根下葺材(したぶきざい)が使われています。
そしてその上に瓦を引っ掛けるための瓦桟木が打ち付けられています。色が赤茶けているので、防腐材が塗りこまれているのでしょうか。
瓦などの屋根材は雨を防ぐ役割を持っていますが、長い年月の間に隙間を埋めているコーティングが劣化したり、瓦そのものが割れることもあります。
そのような事態になったとき、屋根下葺材が張られていないと、木材でできている構造用合板に直に雨水があたってしまい、雨漏りを引き起こす可能性があります。
それを防ぐために屋根下葺材があり、構成材料としてアスファルトや改質アスファルトが使われています。そして、ルーフィングの表面を鉱物質粉粒仕上げにすることで、防水性を高めています。
角度を変えてもう1枚。
使用している瓦は、鶴弥「スーパートライ110サンレイ」のナチュラルレッドです(詳しくは、「屋根材の決定」を参照)。
以下写真の瓦の穴があるところにステンレス釘を打ち込み、瓦桟木と緊結させます。
引っ掛け桟工法がポピュラーになる前は、土葺き工法が使われており、地震の少ない関西地方ではもっとも普及している工法です。土葺き工法は、瓦の下に葺き土を用いて接着させますが、葺き土の重量が重く、屋根や家に掛かる負担が大きいデメリットがあります。
なお、屋根のてっぺんの棟木の部分には、
実際には以下写真のようなものが取り付けられています。機械換気ではなく、自然換気のための部材です。瓦が取り付けられてしまうと、まったく見えなくなってしまう縁の下の力持ち的な存在です。
屋根の換気について詳しくは「破風・軒天・鼻隠しの取り付け工事」を参照してください。
ところで、上写真で瓦桟木(横桟木)と交差するようにルーフィング上を縦に走っている白いラインに気づいたでしょうか。
それは流し桟と言われるもので、
一般的には木材を用いますがスウェーデンハウスの場合はどうやら違うようです。トタンのように波型になっているのがわかります。
1つ下の足場に下りて、周囲をぐるりと周って下屋根の瓦も見にいきました。自分の家を足場の上から1周するのは今回がはじめてです。
ここが下屋根部分です。瓦がおいてあります。あいにく、これ以上は道がないので写真に撮れるのはここまでです。
下に降りてみると、屋根のてっぺんに取りつける瓦(大棟部)が準備されていました。
以上で、本日の屋根工事レポは終了です。
僕がアパートに帰ると、わかなちゃんが嬉しそうに、
というので、なんだろうなんだろう・・・と気になってしかたありませんでした。ご飯を食べ終えその正体を聞いてみると、わかなちゃんは寝室からなにかを持ち出してきました。
うちの屋根に使われている瓦屋根でした!
わかなちゃんは瓦業者さんに、「これ、くださいな~」と言って、記念品が好きな僕の性格を知ってわざわざ貰ってきてくれたのです!
わーいわーい。うっれしいなっ 大事にするよー!
って、これ。
次回は、スイッチ・コンセント工事について説明していきます。