クロスのパテ打ち工事/建築日記101日目

2012年3月2日(金)/クロスのパテ打ち工事

 

スウェーデンハウス工事101日目。

前回までの時点で、内装設備の搬入が完了しました。

 

今回は、クロス貼りの下準備としてパテ打ち作業について説明していきます。

クロス貼り作業で最初に行う作業として、コーナーを保護するためのクロス下地コーナーを角に張り付けていきます。

 
クロス下地コーナーとは、角や柱の傷を防止するために取り付けられる建材です。両面テープで簡単に仮止めできるようになっており、コーナーガードとも言われます。

 

拡大して見てみましょう。クロス下地コーナーには以下写真のように、穴のあいたものもあり、これをパンチングクロス下地コーナーと呼びます。

なぜ穴が空いているのかというと、このあとでパテ打ち(以下後述)と呼ばれるクロス下地作業を行った時に、パンチ穴を通してパテを下地に密着させるためです。

 

クロス下地コーナーの取り付けが終了したら、いよいよパテ打ち作業を行います。

 
パテ打ちとは、クロスを貼る前に行われるクロス下地作業のことで、石膏ボードや構造用合板の継ぎ目の溝や傷を埋めて、クロスがキレイに貼れるように壁を平滑化させることが目的です。

 

因みに、壁面を平らにすることを平滑化というのに対し、平らでない状態のことを不陸といいます。

内装工事では、大工さんの他に、塗装業者、電気工事業者、水道配管業者、設備取付業者など、たくさんの業者さんが入って、ほぼ同時進行で作業を行なっていくので、当然、石膏ボードや合板面にも傷が入り、壁面が平らではなくなります。

その壁面を平滑化させるために用いられるのが、以下のような下地塗り用の合成樹脂系粉末パテ(パテ材)です。

ここでは、ヤヨイ化学下塗り用の「アタッチ」上塗り用の「レベロン」が用いられていました。

 

 
下塗り用のアタッチの特徴としては、軽い塗布性、ヤセやスジ引きが少なく、バリ落としが簡単、粉塵を出さないゼロアスベスト(F☆☆☆☆)などがあります。
 
上塗り用のレベロンは、伸びが良くて塗りやすい、ミミ切れが良いなどの特徴があり、硬化型の仕上げ材として用います。下塗り用のアタッチと合わせて二回塗りすることで、下地を平滑化させます。

 

それではさっそく作業のほうを見て行きましょう。まずは、現場でパテ材を作ります。

粉末状のパテ材に水を入れて練り混ぜます。パテ材と水の配合割合は、パテ材の説明書などに記載されています。

 

パテ材を手動で練る場合もあれば、外壁コーキング材の作成時に使われていたようなパテブレスと呼ばれるかくはん機で作る場合もあります。以下、極東産機株式会社のパテブレスです。

 

下塗り用のアタッチを塗り終えた状態です。石膏ボードの継ぎ目にパテを塗って平滑化させていきます。

 

パテ打ち作業の際は、パテベラと呼ばれるヘラを使って溝を埋めていきます。

 

次に、下塗り用のレベロンを塗り終えた状態です。よ~く観察しないと違いがわかりませんが、パテ塗りされている線の太さ(面積)が広くなっているのがわかるでしょうか。

 

上述したクロス下地コーナーのパンチング穴にもパテ材がしっかりと密着しています。

 

階段下収納もパテ打ちしてあります。これは下塗り状態です。

 

書斎部屋の上塗りまで終えた状態です。わかなちゃんがクロス業者さんに「何年ぐらいやるとこの作業は慣れるんですか?」と聞くと、「何年やっても慣れないですねー」との回答が。

作業風景を見ている感じ、ベテランそうにみえるクロス業者さんなのに謙遜した発言です。

 

洗面所です。二回塗り(上塗り)を終えた状態です。

 

以上で、クロスのパテ打ち工事の説明は終了です。

次回は、ウッドデッキ工事・玄関手摺りの取り付け工事について説明していきます。

 

パテ打ちでは1回目よりも2回目に範囲を広げて塗るのが基本です。ボードの継ぎ目やクロスの継ぎ目をいかに目立たなくさせるかが職人の腕のみせ所。
 
 
 

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