建売住宅の衝動買いは危険/マイホームのススメ編

マイホームを建てようという段階になって最初に候補にあがりやすいのは建売住宅中古住宅です。

 

その理由はいたって単純。お金さえ出せば、土地と同時に上物(うわもの)=建物まで手に入ってしまうのですから、これほど楽なことはありません。

特に、同年代の友人から家を建てる大変さを聞かされている方は、家なんて絶対に自分で建てたくない!と、建てる前から拒否反応をしめしているかたも多いのではないでしょうか。

建売住宅ならば手間暇かけずに、購入すればすぐにでもそこに住めるし、いま住んでいる住環境よりははるかに良い環境を手に入れられるでしょう。らくちんらくちーん!なんて考えていると、

 
そこに建売住宅の落とし穴があるのです!

 

建売住宅を買う人の多くは衝動買い、もしくは限りなく衝動買いに近い方が多いような気がします。それは当時、マイホーム関する知識が皆無であった僕たち夫婦が、建売の衝動買いをしかけた経験則からも基づいています。

特に、ローコストで建てられた建売住宅は、まずその安さに釣られてしまいます。そして、購入者も家に関する知識がないものだから、見学会などにいってパッと見で判断して、「お~、いいじゃんいいじゃん!これは買いじゃね?」などと浮かれてしまいがちです。

 
そういうときは大抵、周りが見えていません!

 

そこはひとつ冷静にならなければいけないところなのですが、周りにアドバイスしてくれる人もいない場合、言葉巧みな建売住宅の営業手法にはまっていくのです。

まず、ローコスト建売住宅の基本的な営業手法として、

 
短期間の間に買わせることが目的です。

 

なぜ短期間なのか、それは、購入者が家に関する知識を身につけてしまったあとでは、売れなくなってしまうからです。つまり、品質の悪さに気づかれてしまうからです。

僕とわかなちゃんも、建売住宅をゴールデンウィーク前に5軒ぐらい見に行きました。そこで建売住宅の営業さんによく言われたセリフは、

 
昨日も1軒買っていかれた方がいます。人気の住宅街なので、
連休後にはもしかしたら売れちゃっている可能性があります。

 

などのような、家の購入を急かす文句を投げかけてきます。

マイホームの購入の意志がなければこんな言葉には絶対にひっかからないのですが、購入の意志があって、見学してみてその建売が自分たちの満足のいくものであり、値段が許容範囲内であったならば、この口説き文句が私たちマイホーム購入者はひっかかりやすいのです。

ゴールデンウィーク後に売れちゃってるかもしれない。どうしよう。いま買っておかないと一生後悔するかもしれない。これを逃したら注文住宅で建てることになるかもしれない。でもそんなお金ないよー。どうしようどうしよう。

そんな悪魔のささやきが脳裏を駆け巡ることでしょう。

そこで焦ってうっかり買ってしまったりすると、建売の営業さんの思うツボです。建売を売る営業マンは、購入者が誰であろうと構わないんです。彼らは、家を売ったあとのことまで面倒を見ないからです。

言い方は悪いかもしれませんが、

 
自分の販売実績をあげることに必死です。

※もちろん、すべての人がそうとは言いません。

お客さんの衝動買いを狙っているのですから、建売の営業マンは、それほど知識がなくてもつとまります。裏を返せば、少しつっこんだ質問をしてもろくな返答もできない営業マンが多いのが実情です。

彼らは、自分が売っている建売住宅そのものに誇りをもっていないのですから当然ですよね。

しかしながら、家の購入を考え始めた初心者は、無知であるがゆえに建売の営業手法にいとも簡単にひっかかってしまう可能性があるのです。

そうならないために、いくつかアドバイスを挙げてみます。

まず第一に、

 
建売住宅を見に行くときは、注文住宅で建てた経験のある知人、友人、あるいは家族と一緒に見に行ってください。

 

注文住宅で建てた経験のある方は、知識量の差はあれど、建売住宅でマイホームを手に入れた人よりも、はるかに豊富な知識を持っています。なにかしらこだわりたい点があったからこそ注文住宅で建てたのですから、彼らの意見やアドバイスはとても参考になるはずです。

初心者では絶対に見ないような、細かいところにまで目が行き届くので、注文住宅で建てた経験のある方を連れて行けば鬼に金棒!建売の営業マンの押し売りも恐れることはないでしょう。

第二に、

 
土地の価格を差し引いた上物(建物)の価格を推測せよ。

 

ということ。建物の価格が推測できれば、その建売住宅がどの程度のものか、値段で判断することができます。

土地の価格は地域によって異なるし、北側の土地か南側の土地かによっても随分と値段が変わってくるので、一概に土地の値段を推測するのは難しいのですが、それでもその地域に合った土地価格の相場というのはだいたい決まっています。

まずは、その土地の価格(地価)を調べ、建物の値段を算出してみてください。例えば、2500万で売られている建売住宅があったとして、その地域の地価が1500万であったとします。となると、必然的に建売住宅の価格は1000万円になります。

目安で1000万円の家というと、大手メーカーでその値段で建てられる家はほぼ皆無です。最低でも1500万円以上の家、2000万円以上をだして初めて納得のいく家が建てられると思います。あくまで一般論の話なので、ここをつっこまないようにお願いします(笑)。

 
現に、大手メーカーの建売は、基本的に値段が高いです。

 

なぜなら、たとえ建売住宅であろうとも手をぬかないからです。注文住宅と同じレベル、品質で建てているので値段と満足度が高いのは当然です。間取りこそありきたりな印象は否めませんが、建具や建材にはしっかりしたものを使っているので安心できます。

最後に簡単にまとめますと、建売住宅が悪いというわけではなく、建売住宅の衝動買いだけは避けて欲しいのです。

きちんと知識をみにつけ、建物を見極めた上で購入する分にはそれほど問題になることはないと思いますが、なにも知らないままにローコストの建売住宅を買ってしまって、保証のきれた10年後に売り払うという悲劇がないようにしたいものですね。

 

建売住宅は、知識のある友人や家族と一緒に見に行きましょう。また、いくら気に入った物件でも短期決戦での購入は避けるようにしましょう。
 
 
 

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