給水・給湯配管工事/さや管ヘッダー工法について/建築日記28日目

2011年12月19日(月)/給水・給湯配管工事

 

スウェーデンハウス工事28日目。天候は晴れ。

前回までの時点で、防湿コンクリートの打設が完了し、基礎工事がすべて完了しました。今日は、給水と給湯の配管工事について説明していきます。

 

以下写真を見ると、青いホースと赤いホースが見えています。「ホース」といってしまうと語弊があるので、架橋ポリエチレン管(以降、樹脂管)と覚えましょう。

 

青い樹脂管が給水配管、赤い樹脂管が給湯配管です。

スウェーデンハウスでは、一般的なさや管ヘッダー工法で給水・給湯配管工事を行います。

 
さや管ヘッダー工法とは、給水用・給湯用のヘッダーと呼ばれる部材を設置し、各ヘッダーから水場まで分岐することなく直接配管する工法のことです。

 

キッチンならキッチン用、トイレならトイレ用と、水場ごとにそれぞれ独立して配管されます。まずは、以下の我が家のさや管ヘッダーの例を見てください。

さや管内に設置されたヘッダー(LANでいうスイッチングハブのようなもの)に、給水用と給湯用の樹脂管が繋がれ、各水場まで分岐なしに配管されていきます。ヘッダーは、給水ヘッダー給湯ヘッダーに分けられています。

 

さや管ヘッダー工法の特徴としては、以下のとおりです。

 
樹脂管なので耐久性、耐熱性、耐腐食性がある
錆びないので衛生的、腐食トラブルの心配がない。
・樹脂管は曲げやすく柔軟性があるので施工性が良い
その結果、鋼管のように分岐(繋ぎ目)する必要がない→繋ぎ目が劣化しないことにも繋がります。
・複数の水栓器具を同時使用した時の水量変化が少ない
樹脂管が独立しているため、シャワーで体を洗いながら浴槽にお湯を貯めるなどの使い方でも水量変化が少ない。
メンテナンス性が優れている
ヘッダーや樹脂管が劣化しても取り外して容易に交換できるため(ワンタッチ継手)、壁や天井を壊す必要がない。
結露しにくい
さや管内の空気層が断熱効果を高めるので、給水配管では結露しにくく、給湯配管では保温効果が期待できます。

 

水廻りの配管といえば、塩ビのパイプを用いるのが一般的でしたが現在ではどのメーカーでも、さや管ヘッダー工法を用いるのが一般的となっています。本国、スウェーデンでは日本より何十年も前からさや管ヘッダー工法を採用していたようです。

なお、樹脂管は架橋ポリエチレン管であるという特徴の他に、外側は青と赤の保温材で覆われていたり、内部は保護管でしっかりと保護されています。保温材の肉厚も5mm用、10mm用などのサイズがあります。

 

ヘッダーに繋がる樹脂管の先端には、どこの水場に繋がるホースなのかを示すラベルが貼られますので、将来的に誰がメンテナンスに来てもどの管がどこの水場とリンクしているのかがひと目でわかるようになっています。

以下は、キッチン側から見た樹脂管のようすです。さや管ヘッダー部からキッチンまで、分岐することなく配管されているようすが見てとれます。

 

家の外側にあるエコキュートにもヘッダーから樹脂管で繋がれています。

 

そして、家の北側には汚水枡がいくつも設置されていました。

 

次回は、足場工事について説明していきます。

 

さや管ヘッダー工法で使われる樹脂管は耐久性、耐熱性、耐腐食性があります。将来的に管の交換が容易で、アフターメンテナンスに優れています。
 
 
 

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